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第75話 食べられなかったショートケーキよりも大事なもの

 

今回は同性愛の方からのご投稿です。

 

 

これはその当時付き合っていた彼と初めて過ごしたクリスマスの話です。

 

私はショートケーキが大好きで、クリスマスには必ず大きなショートケーキと七面鳥を食べるという自分なりの決まりがありました。

 

彼が新宿のとあるお店をネットで探してくれて、クリスマスにはそのお店のダブルショートケーキを食べに行く約束をしていました。

 

現地に到着すると長蛇の列で、女性が圧倒的に多かったです。

 

30分ほど並び、やっと私達の順番が来ましたが店側から一言

 

「男性同士の入店はお断りしています」

 

え?私の怒りは沸点に達しました。

 

駄目なら先に言ってくれよ!そもそもなんで男同士じゃ駄目なんだよ!と大声を出しそうになる私を彼が何とか振り切り抑えながら店を後にしました。

 

エレベーターで一階まで降りたら凄く大きなため息が出ました。

 

新宿は街一色クリスマスムードでほんの少し前までとても楽しかった場所が、とんでもないハプニングでとても嫌な場所に思えました。

 

せっかくのクリスマスなのに明るい顔が出来なくなってしまった私、少し泣いていました。

 

もう帰ろう、もういいよ・・・とネガティブな言葉ばかりが出てしまったんです。

 

そんな私を気遣い彼は必死にショートケーキが食べれそうな店を探してくれました。

 

しかしどこも満席でもうあきらめかけていた時にタルトがあるお店に入ることが出来たんです。

 

でもタルトはショートケーキじゃないから要らない、とか完全に不機嫌な私はメニューを選ぶことすらせず彼氏と少し沈黙が続きました。

 

今思えば大人げなかったですがそれほど私にとってはショックだったんです。

 

しばらく二人で黙り込んでいたんですが、いきなり彼が店員を呼び出し、とんでもない事を言ったんです。

 

「あの、この店のタルト全部下さい」

 

え?と思いました。

 

有り得ないよ、タルト何個あるの?ってか会計大丈夫なの?食べきれるの?さっきまで落ち込んでいた私でしたが立場が逆転し、今度は私が慌ててしまったんです。

 

そしたら彼が

 

「だって選んでくれないからさ、全部頼んだらどれか食べるでしょ?」

 

と優しく微笑んでくれて、そこでやっと私も初めて笑いました。

 

テーブル中がタルトで周りから白い目では見られたのですが、私にとってはショートケーキより大事なものを見付けた特別な日になりました。

 

今まで続けてきた伝統や決まり事よりも、今大切にしなきゃいけないものは目の前にあるんだという事を。

 

その日タルトはほんのり甘くて、ショートケーキのように美味しかったです。

 

 

第75話の恋バナはクラウドワークスから投稿していただきました!

 

ありがとうございました!

 

 

『ちょっとエッチな恋バナ』

https://note.mu/papatan